season

「ナツ…」




「あっ……ハルっ…!」






季節が移り変わる中…




私は、春馬くんなしで生きていけるかな。




ベッドで寄り添いながらそう尋ねた私に、春馬くんはこう答えてくれた。




「ナツは強いから大丈夫。それに、会えないわけじゃないよ。授業で会える。廊下ですれ違うこともある。そう思えば、寂しくないだろ?」




「…うん。」




これ以上くっつけないってくらい、春馬くんにくっつく。





「…まあ、俺なしで普通に生きていけます!ってなるのも、悲しいんだけどな…」




「ふふふ。卒業したら迎えに来てくれるんでしょ?期間限定で頑張ります。」




「俺も期間限定で頑張ります。」




二人で顔を見合わせて笑う。




「ナツの季節が、俺の季節になるまで…か。」



今は夏。



秋、冬と経て…




卒業の、春。






大丈夫。




笑ってバイバイできるね。




卒業までの辛抱だね。







「春馬くん、ずっとずっと大好き。」





春馬くんに腕枕をしてもらいながらそう呟くと…







「ナツ、愛してるよ。」





そう言って、優しくキスをされた。



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