season
ある日、いつもの時間に待っていても、春馬くんが来なくて。
心配になって、春馬くんに電話をかけた。
『………もしもし…ナツ…?』
「春馬くん?どうしたの、その声…」
『ごめん、今日行けなくて、連絡も出来なくて……ゲホッ…』
ガラガラの声と、相当咳き込んでる様子。
風邪…熱もあるのかな。
「春馬くん…一人?ご飯は?食べた?」
『食欲わかないし、いいよ…』
「だ、ダメだよ!………春馬くん、家どこ?」
居ても立ってもいられないって、こういうことを言うのかな。
いつも明るくて元気な春馬くんの面影なんて少しもない声だったから、行かなきゃって、咄嗟にそう思ったんだ。
10分後、春馬くんに教えてもらったマンションに到着。
私の家とそんなに離れてないんだなぁ、なんて思いながらインターホンを鳴らした。