season
「秋山先生との時はなかったの。こんなにもドキドキして、でも楽しくて。触れ合うことがこんなにも愛おしくて、離れ難くて…。初めてのデートも、初めてのキスも…初めて“好き”っていう気持ちがこんなにもあったかいものだったっていうのも、春馬くんのおかげで知ることができたの。」
「ナツ…」
「この前までの私は空っぽだった。何もかも、どうでもいいと思うようになってた。でもそんな私を、春馬くんが変えてくれたの。」
この細い身体で、どれだけの想いを抱え込んでいたんだろう。
たった一瞬の過ちが、なぜこんなにもナツを苦しめることになってしまったんだろう。
「ナツ…よく頑張ったな。」
そんなことしか言えない俺に、ナツは笑って言ったんだ。
「春馬くん………好きだよ…」