season
「ナツ?どうした?」
びっくりした表情の春馬くんに、ぴっとりとくっつく。
「…私も同じだよ。私も…こうしたかった。」
恥ずかしくて、言い終わった後、顔が熱くなったけど。
春馬くんが本当に嬉しそうな顔をしてくれたから、言ってよかったって思えたの。
すると、どんどん素直になっちゃう私。
「今日春馬くんがテスト監督でうちのクラス来てくれたでしょ?私の横を通った時に頭に手を乗っけてくれたの…あれ、キュンとしたぁ。」
「え?そんなことが?てか俺、そんなことしちゃってたの?無意識だ…やべえよな。」
私の勇気ある発言に首を傾げる春馬くん。
「ええっ?無意識って…。誰にでもああいうことするってこと?」
今日の私は、どんどん素直になれる。
ちょっぴり不機嫌オーラを出しつつ、そんなことを聞いてみると…
春馬くんが、私の顎を親指と人さし指で持ち上げながら、フッと笑って言った。
「好きな女以外に、そんなことするわけないだろ?」
そして、そのままキス。
わかってるけど。
わかってるのに、絶対的な言葉が欲しいって思っちゃう。
愛されてるんだ、この人に恋してるんだって…実感したいの。