season
「じゃあ…おやすみ、ナツ。」
「おやすみなさい。」
最後にもう一度チュッとキスをして、車を降りる。
春馬くんの車が角を曲がるまでいつものように見送った。
そして家に入ると、玄関に見慣れた靴、二足。
「ただいま。」
お母さんに声をかけると、お母さんがカップに紅茶を入れていた。
「おかえり、ちょうど良かったわ。今、大貴くんと菜々子ちゃん来ててね、紅茶を持って行こうと思っていたの。夏海の部屋に入ってもらったわよ。約束してたの?」
「ううん。約束してないけど…どうしたんだろ。あ、私紅茶持ってくね。」
お母さんが入れてくれた紅茶を持って、自分の部屋に向かう。
そしてなぜだか、自分の部屋なのにノックをして入った。