season
戸惑い
最近、学校に行くのが楽しいと思えるようになってきた。




それもこれも、春馬くんのおかげ。




春馬くんと出会えたから、学校に行こうと思えたし、ユリやエリカとこうしてまた笑い合うこともできた。




そんなことを考えながら廊下を歩いていると、向こうから担任の山田先生が歩いてきた。




「先生、おはようございます。」




「おはよう、瀬名さん。どう?学校生活は。何か困ってることない?」



山田先生はあの時も今も、私のことを本当に気遣ってくれる。




「大丈夫です。学校も楽しいです。」



学校が楽しいっていう言葉に、山田先生は満面の笑みを見せてくれた。



「本当?良かった…!!」



いい先生に出会えて良かったって、心から思う。




「それじゃ、私はこれで。」




山田先生にペコッと会釈して、廊下をまっすぐ歩く。




角を曲がる時、背後で再び山田先生の声がした。



振り返ると、それは私に向けられたものではなく…





「あっ、須賀先生。おはようございます!」




「おはようございます。」




あ、春馬くん。




夕べのことを思い出して、顔が熱くなる。



春馬くんはどうやら、私に気づいてないみたい。



角を曲がったところで、春馬くんがこっちに来るまで待ってみる。

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