僕らの命は 【 短編小説 】
僕らの命は
僕の名前はシロ。
小さい頃に、人間に捨てられた猫です。
今は大人でも子どもでもなく、その間って感じ。
僕は今、薄暗い路地裏で暮らしていて、仲間もいる。
まず、先輩猫のクロさん。
クロさんは頭が良くてしっかりしていて、とても頼りになるんだ。
クロさんは僕が赤ちゃんの時に捨てられていたところを助けてくれた。
ひとりはすごく寂しくて怖かったけど、クロさんは僕を見つけてからはずっと隣にいてくれて、優しくしてくれたんだ。
外の世界での生き方をたくさん教えてくれて、カラスに狙われた時も、クロさんは体を張って守ってくれたりもした。
クロさんは僕にとって、お兄ちゃんみたいな存在。
そんなクロさんが、ある日僕に名前をくれた。
僕の毛は全身真っ白だから、「シロ」って名付けてくれたんだ。
僕の名前は「シロ」。
とってもとっても、素敵な名前。