僕らの命は 【 短編小説 】
⌜シロしゃんシロしゃん!これ食べられる?⌟
とてとてと素早い足取りで僕のところに何かをくわえて見せに来るミケ。
ミケがくわえていたのは、黄色くて小さな花。
⌜……ミケ、それは雑草の花。美味しくないよ。⌟
僕も一度、クロさんと散歩をしている時に興味本位で食べたことがある。
だけど…………食事として食べるなら、そんなに美味しくはなかった。
⌜ちぇっ⌟
ミケはくわえていた花を、ぺっと口から出す。
⌜今日も、みんなでごはん探しに行こうね。その時に、また僕が食べられるものと食べられないもの教えてあげるよ⌟
⌜うん!⌟
ミケは僕の足にスリッと顔をすり寄せてきた。
かわいい、と思いながらミケの頭をペロペロと舐めていた時。