僕らの命は 【 短編小説 】
⌜ここ、キケンなの?⌟
ミケが僕にキョトンとした顔を見せる。
「うん、そうみたいだね。今から早速移動しなきゃ。僕とクロさんから絶対離れちゃダメだよ。」
⌜わかった!⌟
⌜ミケ、お前はオレとシロの間を歩け。オレのあとをちゃんとついてくるんだぞ。⌟
⌜はい!⌟
⌜シロ、お前はミケから目を離さないでやってくれ。ミケはまだ好奇心旺盛だからな、油断しちゃいつ危険があるかわからない。⌟
⌜わかりました。⌟
クロさんからの指示にこくんとうなずく僕。
⌜次の住む場所は、もう決まっているんですか?⌟
⌜あぁ。だいたい検討はついてる。オレが昔住んでいた場所の近くに、人が通れない道幅の路地裏があったはずだ。とりあえずそこに身を隠そう。⌟
⌜はい。⌟
そしてさっそく、僕たちは今の縄張りを捨て、新しい縄張りへと移動を始めた。