Sweet moments ~甘いひと時~
少し集中力が切れたようで、書類の内容が頭に入って来ない。
そこでコーヒーを淹れようと立ち上がり給湯室へと向かった。
ここの給湯室には、様々な飲み物が用意されていて社員なら誰でも飲んでいいようになっている。
特にコーヒーは、下手なコーヒーショップよりも美味い。
サーバーからコーヒーを淹れ、部屋へと戻ってソファーにゆっくりと身を沈めた。
香ばしいコーヒーの香りを嗅いだだけで、彼女の顔が浮かんでしまう。
今日も無理矢理時間を作って彼女に会いに行ったのに、もう既に彼女不足だ。
豆は間違いなくこのコーヒーの方がいい物をつかっているのに、やっぱり彼女が淹れるコーヒーの方が何倍も美味く感じる。