Sweet moments ~甘いひと時~
聞き覚えのあるホテル。
何故ならそこは彼に抱かれたホテルだ。
「何故、、ホテルに、、?」
「ああ、言わんかったかのう。ホテル住まいをしておるのじゃよ。最近は着替えを取りに行くだけじゃが、元々寝に帰るだけじゃったからのう。ホテルの方が何かと便利なんじゃろ。」
「そう、、なんですね。」
「片付けはいいから、早く着替えてそのスーツ返しにいっておいで?蘭ちゃん。」
そういってオーナーに背中を押された。
「でも、急に押しかけたりして、、ご、ご迷惑ではないでしょうか、、?」
只でさえ、怒っていたのにその上久しぶりにゆっくり寛いでいる所に行くなんて更に怒らせてしまうかもしれない。
手を握りしめて俯くと、そんな私の手が上から優しく包み込まれた。