Sweet moments ~甘いひと時~


ご機嫌な間宮社長が遂に彼に話題を振った。


「〝前園君〟も意外と普通の男じゃったんじゃな〜〜。少し勘違いしておったぞ。全く興味がないのかと思っておった。久し振りの飲みをここに誘うなんて。」

「、、、、こちらだと間宮社長が喜ばれる思いましたので。」


彼はちらっと私の顔を見て、そう呟いた。


「そりゃあ、ここには愛しの蘭ちゃんがおるからのっ。なーっ蘭ちゃん?」

「そう言って頂けて嬉しいです。」


間宮社長に優しく手を握られて、笑顔でその手を握り返す。


「、、、確かに、、これだけ魅力的な女性なら間宮さんが惚れ込むのも分かります。」

「っ、、、えっ、、?!」


〝彼〟に真顔でそんなことを言われて、お世辞だと分かっているのに動揺してしまう。
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