Sweet moments ~甘いひと時~

そう言ったのちに、目を細める仕草に彼を取り囲む蝶達から悲鳴が上がる。


「君はロボットなのかと思った事もあったが、ちゃんとした人間だったんじゃな!ははっ!さっ!前園君も飲みなさい。蘭ちゃん、特別に彼に水割りを作ってやってくれんか?」

間宮社長に頼まれたら、断れるわけない。


氷を割って、水とウイスキーをグラスに注ぎマドラーで音を立てないように混ぜる。


コースターを彼の前に差し出し、その上にグラスをそっと置いた。

「、、どうぞ。」


「ありがとうございます。」

そういって彼の骨ばった手がグラスを掴み、グラスに口をつける。


その何気無い仕草が、とてもセクシーで思わず視線を逸らした。


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