バイバイ☆ダーリン 恋心編  番外編完結しました
そうは言っても、まだ若く、突如として妊婦になった花音は、突き落とし事件を思い出して不安定になることもある。

そんな時は昴の出番で、身体をモミモミ揉み解す様はプロ顔負けと言ったところ。

例え花音が事件を思い出したとしても、昴と言う味方がいてくれるのが心強い。

最近では、同居中の花音の家族からも結構頼りにされており、昴にとっては願ったり叶ったりの良いこと尽くしの嵯峨野家生活。

嵯峨野の家族からはもしかしたら座敷わらし?的な存在にさえ見なされているようだ。

何かイイコト有りすぎで怖ええええ、とは昴の言葉で、本当に座敷わらしかも知れないと思っているとかいないとか…。

あと何ヵ月かしたら赤ちゃんが生まれて、この家も賑やかになるけれど、みんなそれぞれ会社のために、家族のためにと、頑張っている家族であった。

そうそう、あの女好きだった嵯峨野父が、今や孫の誕生を心待ちにして生きているお祖父さんと化すなどと言う、嵯峨野家の七不思議となっているのには誰もが驚いていることだ。

『あの人が…女性問題で若い頃から悩まされて来たのに、信じられない…』

嵯峨野母は、感慨深げにしみじみと言った。

昴って本当に座敷わらしかも知れない!と、一家を挙げて彼を大切にしましたとさ。

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