バイバイ☆ダーリン 恋心編 番外編完結しました
─♢変身♢─
隣町のコンビニで何とかアルバイトが出来ることになり、そのお祝いに新しい自転車を両親からプレゼントされた。
小学校の低学年の頃だっただろうか、それまで乗っていた可愛らしい女児用のキャラクターモノから、少しだけお姉さん用の自転車に買い換えてもらって、とても嬉しかった記憶がある。
今回は籠が藤に見えるような作りになっていて、車体はブラウン系のちょっと渋めかなと思ったけれど、乗ってみると結構お洒落に見えるデザインになっている。
この自転車も大切にしたいと、優花は幼かった日々に思いを馳せるのだった。
─♢──♢──♢──♢──♢──♢─
さあ今日からコンビニでのアルバイトが始まる。
ここ何年も感じたことがなかったウキウキした気分で、優花は自転車を漕ぐ。
これまで、自ら働いて金を稼ぐなんて経験がなかったために、却って他人(ひと)から教えてもらって覚えることが楽しくて、乾いた大地が水を吸い込むように、どんどんどんどん全てを吸収していった。
そして大学時代の優花を知る人間が見たら、彼女の変貌ぶりに誰もが二度見するのではないかと思われるくらい、とても意外なことなのだ。
コンビニの制服を地味に着こなしながら、嬉々として仕事に精を出す彼女だが、美人であることを隠せないために、大学時代のように入れ替わり立ち替わり客が声を掛ける。
でも今回は、誰にも靡かない。
優花は決めたのだ、理人以上の男性が現れなければ絶対にOKしないと。
容姿だって金持ちかどうかだって、理人に負けていない男性でなければと、今となってはもう戻れない彼との、少し寂しくもあるけれど大事な忘れたくない思い出として、心の奥にしまい込んだ。
明日も明後日も、きっと優花は軽快に自転車を漕ぐ。
小学校の低学年の頃だっただろうか、それまで乗っていた可愛らしい女児用のキャラクターモノから、少しだけお姉さん用の自転車に買い換えてもらって、とても嬉しかった記憶がある。
今回は籠が藤に見えるような作りになっていて、車体はブラウン系のちょっと渋めかなと思ったけれど、乗ってみると結構お洒落に見えるデザインになっている。
この自転車も大切にしたいと、優花は幼かった日々に思いを馳せるのだった。
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さあ今日からコンビニでのアルバイトが始まる。
ここ何年も感じたことがなかったウキウキした気分で、優花は自転車を漕ぐ。
これまで、自ら働いて金を稼ぐなんて経験がなかったために、却って他人(ひと)から教えてもらって覚えることが楽しくて、乾いた大地が水を吸い込むように、どんどんどんどん全てを吸収していった。
そして大学時代の優花を知る人間が見たら、彼女の変貌ぶりに誰もが二度見するのではないかと思われるくらい、とても意外なことなのだ。
コンビニの制服を地味に着こなしながら、嬉々として仕事に精を出す彼女だが、美人であることを隠せないために、大学時代のように入れ替わり立ち替わり客が声を掛ける。
でも今回は、誰にも靡かない。
優花は決めたのだ、理人以上の男性が現れなければ絶対にOKしないと。
容姿だって金持ちかどうかだって、理人に負けていない男性でなければと、今となってはもう戻れない彼との、少し寂しくもあるけれど大事な忘れたくない思い出として、心の奥にしまい込んだ。
明日も明後日も、きっと優花は軽快に自転車を漕ぐ。