バイバイ☆ダーリン 恋心編  番外編完結しました

─♢evolution♢─

さて、時の流れるのは早く、花音は臨月を迎えており、いつ生まれてもいいくらいの時期である。

嵯峨野家の男性陣は、仕事をしている時、例えば会議中だとしても、メッセージを入れるように秘書に指示してある。

一般的には商談中や会議中だとしたら、余程のことがない限り秘書の方もそのような連絡は控えるはずだ。

けれども、今回は社長の愛娘の出産となっていて、それに役員の内孫で、それから社長の後継者の姪か甥のこととあっては重要性が高い。

あ、そう言えば、その役員とは昴の父のことでつい先頃昇格したのだが、ちょっとだけ手心が加えてあるけれど、どこぞの大学じゃああるまいし、異例のことではあったが、現社長の腹心で、次期社長の相談役としての任を任されるに足る人物として、取締役会で承認されたのだった。

昴も後の悠輝の右腕としての成長を期待され、悠輝同様、様々な部署で修行している。

駄菓子菓子いや違う、だがしかし、愛妻がもう直ぐ待ち遠しい我が子を出産の予定だし、行く先々で、子供の話題を持ち出されて、落ち着いていられる程大人の男性(オトコ)になりきれていない。

これからやって来る赤ん坊の父として、花音を支える夫として、悠輝に仕える腹心として、学ぶことがいっぱいなのだ。

勿論、悠輝や嵯峨野父らも、毎日今か今かと花音達の赤ん坊に会うのを心待ちにしているので、秘書達や取り巻きの社員達も、ドキドキ状態と言う訳だ。

さあ、皆が待っているよ、赤ちゃん!
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