バイバイ☆ダーリン 恋心編  番外編完結しました
アメリカの大学入学時に両親が調達してくれたレク○ス車で、理人はとある場所に向かっていた。

郊外にある高級住宅地を車で走ると、とても気分が良い。

多くの緑の木々が生い茂り、その間を道路が走っていて、レク○スのような高級車がやけに似合うのだ。

自宅アパートから30分程60マイルで車を走らせて、ある日系自動車部品メーカー大手の工場前に車を停めた。

『すごいデカいな!何人が働いているのだろう』

さあ仕事だ!料亭の拡大に取り掛かるか。

そう、理人は日系メーカーに営業に来ているのだ。

市場調査などの結果、この辺りにはアメリカ人や日本人が住む高級住宅地が点在し、工場従業員(主に日本人従業員とその家族)からも好印象だったことや、競合する店舗が少し離れていることから、ここが候補に挙がっているのだ。

『絶対に外さない!』

理人は今までになくやる気満々で、工場の統轄事務所に向かった。

ここの中はアメリカで米語が飛び交っているが、事務所の7割は日本人従業員だ。

工場の長と日本式に名刺を交換し、あの有名な東京の料亭さんでしたかと、懐かしむように言う。

『日本にいる頃には月に何度か、取引先と利用させてもらってましたよ』

この人は日本の本社では役員クラスの人間で、話が早いと、色々プレゼンして好感触を得た。
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