バイバイ☆ダーリン 恋心編  番外編完結しました


さて、あの時の理人の素人同然の告白を受けてから数日後、美桜はバイト終わりに理人を呼び出して、一応返事をしていたのだ。

『理人さん、ごめんなさい。私まだこちらの生活に慣れていないし、バイトも勉強も疎かになってしまうのが怖いんです。だから、今はお受け出来ません』

と、深々と頭を下げる。

それを聞いた理人は、暫し呆然としていたのだが、返事してくれてありがとうね、でも、もう少し粘っても良いかな?などと、そんなことを言う
彼を誰が想像しただろうか。

何故なら、日本にいた頃は、理人が好きだと言えば、皆涙を流して喜んだのだのだから。

あの頃を思えば、理人も進歩したのだろう…でも実は、少しだけ凹んでいる自分もいることを知って、自身で笑ってしまったのだ。

告白を断られたことのない理人が、年下のウブそうな女の子にふられても諦めない、おまけにアピールするなんて、興味深い事実ではある。



< 146 / 150 >

この作品をシェア

pagetop