バイバイ☆ダーリン 恋心編 番外編完結しました

優花が雑誌を手にレジカウンターに行こうと方向を変えた時､偶然見えてしまった光景なのだが。

そこには怪しい素振りの女がいて､小説コーナーでキョロキョロ周りを気にした様子だった。

そしてその時､女が数冊の単行本を学校指定のバッグに入れようとしていた｡

『ねえちょっと…』

そう小声で言って優花が近付くと､相手の女は危険を察知したのか、単行本をその辺りに置いて走って逃げる。

購入しようとしたファッション誌を元に戻し､急いで彼女を追った。

『待ちなさいよ。ねえ、あなた吉永さんよね？私と同じクラスの…』

暫く追いかけっこ状態が続いたが、優花は透子の片方の腕を掴んで引き留める。

『あのさ､私見てたのよね、あなたが単行本をバッグに入れようとしているところをね』

透子が何も答えずに、マズイという表情をしたので、優花はフフンと勝ち誇った顔をして透子に悪い笑顔で言った。

『吉永さん大丈夫よ！私誰にも言わないし、私達、お友達になりましょうよ』