バイバイ☆ダーリン 恋心編  番外編完結しました
理人のあとを尾(つ)けていた優花は、運動部の部室が集まる校内の外れの建屋に来ていた。

そして、理人の入っていった部屋のドアの前に立つ。

そこには“男子バスケットボール部部室”と書かれていた。

優花がドアに耳を当てると、理人の他にも誰かの声が聞こえる。

部室の様子を覗う優花の元へ、突然透子が姿を現して

『…あ、あなたも呼び出されたの?』

と言う。

呼び出された?理人に?それともこの中の誰かに?と、優花は考えを巡らせていたが、部屋の中に透子の声が聞こえたのだろう。

ガチャと突然ドアが開いて、小寺桜子が顔を出した。

『あら、多度さんも一緒?』

すると、中から理人が出てきて、驚いて優花の手を取った。

『何で、優花がここにいるんだよ?』

答えに困っていると、桜子が皆に中に入るように促す。

手を繋いで入ってくる理人と優花を睨めつけながら、

『これはこれは、役者が揃ったようで…』

悠輝がいやみったらしい言い方をした。

『悠輝ったら冷静になってよ、いい? (犯人に)話を聞くんでしょ?それに、花音ちゃんが心配しちゃうから』

そう言って、悠輝の肩に手を置く。

分かったと素直に言う悠輝、どうやら桜子は彼を尻に敷いているようだ。

『さあ、理人はこちら側に、あなた達はそっちよ』

と、桜子が冷たく言い放つ。

そして漸く、今回の事件の真相を探る尋問が始まった。















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