バイバイ☆ダーリン 恋心編 番外編完結しました
木曜日にバイトへ行く以外は、なんだかんだ言っても部活優先の生活をしている。
花音は早めに部活に行って準備をしようと、校舎の裏側にある渡り廊下を行く。
この通路にはかろうじて屋根が付いてはいるが、横殴りの雨が降ったら大変だと思いながら、マネージャー業務の手順を考えていると、通路の少し先から男女の話す声が聞こえて来た。
『私、貴方のことが好きなの。だから、付き合ってくれない?』
あらら、告白現場に遭遇しちゃったわと、花音は立ち止まる。
困ったなと思っていると、聞こえる男の声に驚いた。
『ごめん。俺、好きな子いるんだ。岡崎さんとは付き合えない』
結果的に立ち聞きしていることになっているが、どうしようもない。
《国府宮君好きな人いるんだ。でも、やっぱりモテるのね…》
このモヤモヤするスッキリしない気持ちが、かつて理人のカノジョ達に対して感じたことのある、いわゆる嫉妬の感情だと分かって困惑してしまう。
バイトでも女性客人気が高い昴は、大学でも人気だ。
花音はつい先程、自分が昴に恋しているのだと、漸く気付いたのだが…。
その後、告白した彼女は逆方向へと走って行ったが、昴がこちらに来たら、立ち聞きしていたことがばれてしまうと、思わず物陰に隠れた。
予想通り、昴がこちらに向かって歩いて来て、
『嵯峨野さん、立ち聞きなんて趣味悪いぞ』
とニヤリとして、花音に近付いた。
『ご、ごめんなさい。立ち聞きなんて…』
分かってるってと笑う昴は、部活行くんでしょと言って、隠れるために座っていた花音の手を掴んで立たせた。
《こんなところがモテる要因かも》
無意識のうちにやってのける昴の行動にため息を吐いて、心の内側では彼が好きな人は誰なのか、知りたい気持ちと知りたくない気持ちがせめぎ合っていた。
花音は早めに部活に行って準備をしようと、校舎の裏側にある渡り廊下を行く。
この通路にはかろうじて屋根が付いてはいるが、横殴りの雨が降ったら大変だと思いながら、マネージャー業務の手順を考えていると、通路の少し先から男女の話す声が聞こえて来た。
『私、貴方のことが好きなの。だから、付き合ってくれない?』
あらら、告白現場に遭遇しちゃったわと、花音は立ち止まる。
困ったなと思っていると、聞こえる男の声に驚いた。
『ごめん。俺、好きな子いるんだ。岡崎さんとは付き合えない』
結果的に立ち聞きしていることになっているが、どうしようもない。
《国府宮君好きな人いるんだ。でも、やっぱりモテるのね…》
このモヤモヤするスッキリしない気持ちが、かつて理人のカノジョ達に対して感じたことのある、いわゆる嫉妬の感情だと分かって困惑してしまう。
バイトでも女性客人気が高い昴は、大学でも人気だ。
花音はつい先程、自分が昴に恋しているのだと、漸く気付いたのだが…。
その後、告白した彼女は逆方向へと走って行ったが、昴がこちらに来たら、立ち聞きしていたことがばれてしまうと、思わず物陰に隠れた。
予想通り、昴がこちらに向かって歩いて来て、
『嵯峨野さん、立ち聞きなんて趣味悪いぞ』
とニヤリとして、花音に近付いた。
『ご、ごめんなさい。立ち聞きなんて…』
分かってるってと笑う昴は、部活行くんでしょと言って、隠れるために座っていた花音の手を掴んで立たせた。
《こんなところがモテる要因かも》
無意識のうちにやってのける昴の行動にため息を吐いて、心の内側では彼が好きな人は誰なのか、知りたい気持ちと知りたくない気持ちがせめぎ合っていた。