Love palette
彼女は同じ高校に通う1つ上の先輩だった。
長く艶のある黒髪を夏の風に躍らせながら先輩はひまわりみたいな笑顔を浮かべる。
「見て、ひまわりが咲いてる!私と同じくらいの身長だね‼︎」
まるで友達と話しているかのように自然に花に話しかけていた。
その無邪気な笑顔に何度も胸が高鳴った。
でも、先輩は年下は好きじゃないと言った。
彼女から漂うバニラのような甘ったるい香りに誘われるように近づく。
「少しひまわりのほうが高くないですか?」
「そんなことない!!!」
こんなにも好きなのに、そんな理由で俺は振り向いてもらえないんですか?