お見合いだけど、恋することからはじめよう
あたしと諒くんはたった今、激しい一ラウンドを終えて、お互い荒くなった息と、頂点を極めたカラダをなんとか宥めているところだ。
「七海……」
諒くんの腕の中で、甘く名前を呼ばれる。
「『おねだり』……すっげぇ、かわいかった」
頬に軽く、ちゅっ、とキスされる。
「……諒くん……」
あたしは、熱く潤んだ瞳で彼を見上げる。
「えっと……あたしばっかで……諒くんは……満足……できた……?」