お見合いだけど、恋することからはじめよう
振り向きざま、その言葉とともに諒くんからものすごいキスが降ってきた。
先刻のラウンドで、すでにこれでもか、というほど味わわされている、海鮮丼を食べてからと言っていた「フライング」のキスだ。
「……んっ……ぅん……っ……」
あたしの口の中で、ねっとりと互いの舌を絡ませ、まるで互いの息まで自分のものにして全部吸いつくしてやりたいと思うような……そんな激しいくちづけが始まる。
途中で、ほんの一刹那、互いのくちびるが離れた。
「また……諒くんが……ほしいの……」
声にもならない掠れた声で、あたしは彼に「おねだり」をする。
すると、次の瞬間、待ちに待ったものが諒くんから与えられる。
そして、あたしはまた貪るように諒くん自身を、自らの胎内に受け容れた。
もちろん……今回も「ナマ」だ。