お見合いだけど、恋することからはじめよう
「そういうおまえはどうなんだ、水野?
それこそ、結婚したいほど、惚れてたんじゃないのか?営企のあ……」
「ストーーーップっ!」
あたしはあわてて青山を制した。
他人の黒歴史を暴くなっ!
焦りまくったあたしは、
「ごめん、ごめんっ。
なんだか、ワケわかんないけど、ヘンなこと訊いて悪かった、青山。悪いお酒になんないうちに、さっ、もうお開きにしよっ。
……ほら、ともちんっ、もう帰るよっ!
アパートまで送るから、とっとと起きなっ」
テーブルに突っ伏して眠りこける友佳を、ゆさゆさと揺すった。