カラダから、はじまる。

「それから、水野局長は……写真がご趣味なのは庁内(社内)でも有名ですが……あんなに子煩悩な方だとは思いませんでしたね」

高木が思い出したように、フフッと笑う。

「諒志さんは、USBで『七海メモリーズ』をもらったって言ってましたね」

……『七海メモリーズ』?

「なんでも、生まれたときから撮ってきた写真の中から厳選されたものを集めた『スペシャル版』だそうで、なんと一糸纏わぬ姿でお風呂に入ってる姿も収めているそうですよ」

……どええええええぇーーーっ!?

わたしは顎が外れるほど大口を開けて、高木を見た。


「……まぁ、赤ちゃんのときの沐浴らしいですけどね」

……それでも、ダメだろうよっ⁉︎
茂彦、なんて命知らずなことするんだっ⁉︎

あの「ばっさばさ髪」写真ですら、じゅうぶん「犯行の動機」になるっていうのに、マジで七海にぶっ殺されたいのかっ⁉︎

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