カラダから、はじまる。

男のカラダが、一気にがくんと脱力して落ちてきた。

……あぁ、終わった。

わたしのカラダじゅうから力が抜けた。

とたんに霞のように白くなっていく意識の中で、わたしは今日一日を振り返る。


今日が「人生最良の日」だったのは、わたしの妹で、「人生最悪の日」だったのは、わたしだ。

わたしの愛する「彼」は今日……義弟(おとうと)になった。

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