カラダから、はじまる。
だが、わたしだって……
小学校から大学まで受験を知らずにエスカレーターで運ばれた弊害なのか、「行政府の長」にもかかわらず何度も「立法府の長」と言い間違えて、しかもどうやらその違いすらよくわかっていない、中学校の「公民」レベルの知識もないような内閣総理大臣の下で、こんなふうに過労死寸前まで働かされる毎日とは……と、心の奥底では思っているのだ。
そして、子どもの頃「あんなに勉強してきたのはなんだったんだろう?」と思う反面、論理立った野党議員の質疑に対し、目を泳がせながら壊れた再生機のように延々と同じ答弁を繰り返す、情けない姿の首相を見ていると「やっぱり、子どもの頃に勉強したのは間違ってなかったのだ」と痛感もしている。
論理的思考を養うためにはやはり、一番脳が知識を吸収しやすい時期に勉学を通じて習得するのが、それこそ「理に適っている」ということだ。
……首相はきっと、四択問題で一番選んじゃいけないものを選んじゃうタイプだわね。
答えを選択する問題こそ、確実に正解させるためには直感なんかに頼ることなく、論理的思考によって解を導くべきだ。その最たる例が「消去法」ではないだろうか。候補を消していくためには、論理に支えられた「理由」を見つけなければならないからだ。
また、いくつかの選択肢から一つだけを選ぶという行為には、的確な決断力も要する。
もし試験であれば、限られた時間内で行うことも求められる。
「学校の勉強は社会に出たときに役に立つ」というのは、実はこういうことだとわたしは思う。
論理的思考も的確な決断力も、世間を渡っていく中で欠かせない資質である。