波に空に君に。
ひとひら

温もり

ひとひらひとひら

落ちてゆく桜と

花そのものごと落ちる椿。

どっちが好き?

って聞かれたら
たぶん椿を選ぶあたし。

でも矛盾してるあたし。

桜に囲まれてると桜が好き
って思っちゃう。

でも椿を目の前にすると
その落ち方に惹かれてく。

揺れる揺れるあたしがだいっきらい。

どっちかに決めればいいのに決められないあたしが嫌い。

でも今なら決められる。
あたしは椿が好き。

きっともう椿以上の存在はないかもしれない。

だって椿の花は。




あたしに空間をくれた。
< 1 / 36 >

この作品をシェア

pagetop