波に空に君に。
ふたひら

やくそく。

「俺ー、ぜってー高3になるまではこーんくらい背高くなってー!!
悠さんみたいにかっこいい人になるんだ!!!」


天井に手を伸ばしてまた蒼馬が何かゆってる。


蒼馬はお兄ちゃんみたいになりたいらしくて毎日こんなかんじ。

蒼馬はそのままでも充分かっこいいのに。

あたしはそんな蒼馬のほっぺたにちゅうをした。

「がんばってね」

真っ赤な蒼馬がゆう。

「お、…おう!!!」

くすっ、
お兄ちゃんはこんなことで照れたりしないよ?

やっぱ蒼馬は蒼馬なんだね。



「なぁ…」

急に蒼馬が話しかけてきた。

「俺たち…これから先も…ずっと一緒かな??」

眉を垂れ下げて不安そうに聞く蒼馬がかわいかった。

「…なんで??」

「いや…俺的に…


結婚したいな!って!!」

びっくりした。

そんなに話が飛ぶとは思わなかった。
高1のあたしたちの会話に『結婚』って言葉が出てくるとは思わなかった。
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