波に空に君に。

不安だよ




「…仁科くん、好きです」


たとえば君が、他の女の子に目がいったらどうしよう。
かわいいこに告白されたら、君はあたしのもとを離れるかな。

お願いだから離れないでほしい。


「俺今めーっちゃ好きな彼女いるから」


たとえば君は、目の前で振った女の子が泣いてたらどうするだろう。

髪を撫でて慰めるのかな。


触らないで…。
あたし以外の女の子に触れないでほしい。

最近そんな悩み事がふえる。

だって最近ほぼ毎日あたしのお昼のランチタイムのときあたしの視界に蒼馬と告白する女の子が入ってくるから。



最近蒼馬がかなりモテる。
あたしちょっとヤキモチ妬いちゃって毎日大変…


「なにもしかして盗み聞き??」

「違うから!」

蒼馬がにやにやとあたしを見る。

なんか蒼馬が遠い人みたいで寂しい。
蒼馬がすっごいぶさいくになってもいいからモテないでほしい…

好きなひとが告られてるってこんなに寂しいものなんだね。
< 27 / 36 >

この作品をシェア

pagetop