課長、サインを下さい!~溺愛申請書の受理をお願いします。
そんな風に過ごしたお休みの最終日の夜。
その夜も甘く激しく終わりが見えないほど私を翻弄させた雄一郎さんの腕に抱きしめられて、ウトウトと眠りに落ちようとしていた時。
「なぁ、美弥子…」
「ん?」
「どんな俺でもついて来てくれるか?」
「え?」
疲れ切った体で眠りに落ちようとしていた私の頭は思うように回らない。
「もし俺が自営業の旦那でも、嫌がらずにそばにいてくれるか?」
冗談のようなセリフだけど、彼の声も瞳も少しも冗談を言っている感じではない。
眠気が少し飛んだ私は、彼にそっと自分の唇を重ねた。
唇を離した後、彼の瞳を見つめて言った。
「もちろん。当たり前だわ。どんな雄一郎さんでもそばにいる。あなたが望む限り、ずっとね。」
「美弥子、愛してる。ずっとそばにいてくれな。」
雄一郎さんは私を強く抱きしめて額に口づけを落とした。
私はその温かさを感じながら深い眠りに落ちていった。