課長、サインを下さい!~溺愛申請書の受理をお願いします。
雄一郎さんからの思ってもみない賞賛に、驚くと同時に喜びの気持ちが湧き上がってくる。
「そんなふうに思ってくれてたんですね…。」
上司から自分の仕事ぶりを褒められて嬉しくならないわけがない。
頬が高潮するのを感じながら、素直に「ありがとうございます。」とお礼を述べた。
「いや、本当のことだから。で、そのことをプレイベートでコウセイに会った時に、近況報告みたいに話してたんだ。たぶんコウセイは何かの時に俺が『柴原は秘書をやらしたら右に出るものはいないだろうな』と漏らしたのを覚えていたんだと思う。」
「そんなことを…」
「実際、秘書検定も取ってるだろう?」
「それは、大学の時に一応取ったもので…」
「まあ、俺も流石にお前まで親会社に引っ張って行くと思ってなくてな。確かめたくて、さっきあいつに電話して直接聞いたんだ。あいつ、『せっかくだから夫婦一緒にこっちで頑張ってくださいね』だとさ」
「コウセイさん…」
私は「は~、」っと多く息をつきながら項垂れた。
「巻き込んでゴメンな、美弥子。」
私の肩に手を置いた雄一郎さんが申し訳なさそうに言う声が頭上から聞こえる。
私が顔を上げると、心配そうに見下ろしている雄一郎さんと目が合った。
「私の仕事をそんなふうに評価してくれてありがとう、雄一郎さん。」
微笑んだ私に、彼は表情を緩める。
「突然のことに驚いたけど、私のことをそんなふうに評価してくれた雄一郎さんの為に頑張ります。」
ニッコリと微笑む。
「美弥子、よろしく頼むな。」
そう言って彼は、私の唇に自分の唇をそっと重ねた。
「そんなふうに思ってくれてたんですね…。」
上司から自分の仕事ぶりを褒められて嬉しくならないわけがない。
頬が高潮するのを感じながら、素直に「ありがとうございます。」とお礼を述べた。
「いや、本当のことだから。で、そのことをプレイベートでコウセイに会った時に、近況報告みたいに話してたんだ。たぶんコウセイは何かの時に俺が『柴原は秘書をやらしたら右に出るものはいないだろうな』と漏らしたのを覚えていたんだと思う。」
「そんなことを…」
「実際、秘書検定も取ってるだろう?」
「それは、大学の時に一応取ったもので…」
「まあ、俺も流石にお前まで親会社に引っ張って行くと思ってなくてな。確かめたくて、さっきあいつに電話して直接聞いたんだ。あいつ、『せっかくだから夫婦一緒にこっちで頑張ってくださいね』だとさ」
「コウセイさん…」
私は「は~、」っと多く息をつきながら項垂れた。
「巻き込んでゴメンな、美弥子。」
私の肩に手を置いた雄一郎さんが申し訳なさそうに言う声が頭上から聞こえる。
私が顔を上げると、心配そうに見下ろしている雄一郎さんと目が合った。
「私の仕事をそんなふうに評価してくれてありがとう、雄一郎さん。」
微笑んだ私に、彼は表情を緩める。
「突然のことに驚いたけど、私のことをそんなふうに評価してくれた雄一郎さんの為に頑張ります。」
ニッコリと微笑む。
「美弥子、よろしく頼むな。」
そう言って彼は、私の唇に自分の唇をそっと重ねた。