課長、サインを下さい!~溺愛申請書の受理をお願いします。
これ以上何を説明すれば分かってもらえるのかしら…
思案して一瞬口を噤んだその時、横からグイッと力強く引っ張られた。
私の目の前には、硬い胸板と大きな腕。
「つまりは、仕事が出来て包容力があるところが素敵だって、ことか?」
低い声が耳をくすぐるように囁いた。
カーッと頬に血がのぼる。
「えっ、、いや、…えっと、その通りです。」
課長の腕は緩く私を囲っているだけなのに、身じろぎひとつ出来ない。
息を詰めて固まっている私に気付いているのかいないのか、
「そうか。じゃあ『婚姻届』は本当に本気なんだな?」
「だから最初からそう申し上げてます。」
なんとか強気に応えて、顔を持ち上げて課長を見た。
「そうか、分かった。じゃあ俺も本気で応えようか。」
目を細めて口の端を少し上げた彼から、今までにない色気が漂った。
私が目を見開いた瞬間、唇に柔らかい感触が。
目前には課長の顔。
お互い目を閉じてないから、課長の瞳の中に映る自分と見つめ合う。
彼は触れるだけの口づけを一旦離すと、唇の感触を確かめるように上唇と下唇を順番に啄ばんだ。
そして、まだ唇がかすかに触れ合う距離で、囁くように言った。
「結婚するってことは、お前の全部を貰って良いってことだよな?美弥子。」
思案して一瞬口を噤んだその時、横からグイッと力強く引っ張られた。
私の目の前には、硬い胸板と大きな腕。
「つまりは、仕事が出来て包容力があるところが素敵だって、ことか?」
低い声が耳をくすぐるように囁いた。
カーッと頬に血がのぼる。
「えっ、、いや、…えっと、その通りです。」
課長の腕は緩く私を囲っているだけなのに、身じろぎひとつ出来ない。
息を詰めて固まっている私に気付いているのかいないのか、
「そうか。じゃあ『婚姻届』は本当に本気なんだな?」
「だから最初からそう申し上げてます。」
なんとか強気に応えて、顔を持ち上げて課長を見た。
「そうか、分かった。じゃあ俺も本気で応えようか。」
目を細めて口の端を少し上げた彼から、今までにない色気が漂った。
私が目を見開いた瞬間、唇に柔らかい感触が。
目前には課長の顔。
お互い目を閉じてないから、課長の瞳の中に映る自分と見つめ合う。
彼は触れるだけの口づけを一旦離すと、唇の感触を確かめるように上唇と下唇を順番に啄ばんだ。
そして、まだ唇がかすかに触れ合う距離で、囁くように言った。
「結婚するってことは、お前の全部を貰って良いってことだよな?美弥子。」