課長、サインを下さい!~溺愛申請書の受理をお願いします。
運ばれてきたカフェオレに砂糖をいつもより多めに入れて一口飲む。
甘めのコーヒーが慣れないことに疲れた体を癒してくれる。
目の前でブラックのコーヒーを飲む雄一郎さんをチラリ、とうかがい見た。
結局全部、雄一郎さんに買ってもらってしまったわ…。
私の物だから自分で買う、と最初の頃は強く主張したのだけど、すげなく断られ、何度目かの押し問答でとうとう痺れを切らした彼に
「これ以上言い張ると、今からここで本気のキスをするぞ。」
と意味の分からない脅しを受けて、私は黙らざるを得なかった。
支払いの時に少し見えたカードは黒かったし、マンションといい車といい、彼っていったい…
じーっと見ている私の視線に気づいた彼がカップから目を上げた。
「どうした、美弥子。疲れたのか?」
「えっと、ちょっと疲れたかも知れません…」
「そうか。すまんな、連れまわして。ただでさえ、今朝は頑張ったから疲れてたのにな。」
「っ!!」
飲んでいたカフェオレが喉に詰まりかけた。みるみる顔が赤くなる。
「こんなところで、そんなこと言わないでくださいっ!………でも、全部買って頂いてありがとうございます。」
「くくっ。まあ気にするな。誕生日プレゼントだと思えな。」
そう言ってニコニコしている。
甘めのコーヒーが慣れないことに疲れた体を癒してくれる。
目の前でブラックのコーヒーを飲む雄一郎さんをチラリ、とうかがい見た。
結局全部、雄一郎さんに買ってもらってしまったわ…。
私の物だから自分で買う、と最初の頃は強く主張したのだけど、すげなく断られ、何度目かの押し問答でとうとう痺れを切らした彼に
「これ以上言い張ると、今からここで本気のキスをするぞ。」
と意味の分からない脅しを受けて、私は黙らざるを得なかった。
支払いの時に少し見えたカードは黒かったし、マンションといい車といい、彼っていったい…
じーっと見ている私の視線に気づいた彼がカップから目を上げた。
「どうした、美弥子。疲れたのか?」
「えっと、ちょっと疲れたかも知れません…」
「そうか。すまんな、連れまわして。ただでさえ、今朝は頑張ったから疲れてたのにな。」
「っ!!」
飲んでいたカフェオレが喉に詰まりかけた。みるみる顔が赤くなる。
「こんなところで、そんなこと言わないでくださいっ!………でも、全部買って頂いてありがとうございます。」
「くくっ。まあ気にするな。誕生日プレゼントだと思えな。」
そう言ってニコニコしている。