課長、サインを下さい!~溺愛申請書の受理をお願いします。
待ち合わせは、ホテルの懐石レストラン。そこの個室が伯母の名前で予約してあるということらしい。
伯母は私のお見合いをセッティングしたけれど、必要以上に出張ってくることはせずに、今日は私の両親だけがお見合いに同伴することになっていた。もちろん相手方もご両親同伴である。
車を地下駐車場に停めて、エレベーターに乗り込んだ。
レストランのある階のボタンを押そうとする指が震える。すると後ろからスッと伸びた指がそれを押した。
停止階のボタンがオレンジ色に点灯する。
ドアが閉まると同時に、私の震える指にそっと指を絡ませてきた雄一郎さんに抱き寄せられた。
「大丈夫。俺がそばにいるから。」
彼の温もりを背中に感じる。
「なにがあっても美弥子のことは離さない。」
頭上から降りてくる声が頼もしくて、私はお腹の前にある彼の手を握り返した。
ポン、と音を立ててエレベーターが目的階へ止まった。
伯母は私のお見合いをセッティングしたけれど、必要以上に出張ってくることはせずに、今日は私の両親だけがお見合いに同伴することになっていた。もちろん相手方もご両親同伴である。
車を地下駐車場に停めて、エレベーターに乗り込んだ。
レストランのある階のボタンを押そうとする指が震える。すると後ろからスッと伸びた指がそれを押した。
停止階のボタンがオレンジ色に点灯する。
ドアが閉まると同時に、私の震える指にそっと指を絡ませてきた雄一郎さんに抱き寄せられた。
「大丈夫。俺がそばにいるから。」
彼の温もりを背中に感じる。
「なにがあっても美弥子のことは離さない。」
頭上から降りてくる声が頼もしくて、私はお腹の前にある彼の手を握り返した。
ポン、と音を立ててエレベーターが目的階へ止まった。