課長、サインを下さい!~溺愛申請書の受理をお願いします。
「違う?どう違うんだね?」
父は雄一郎の目をしっかり見ながら聞き返した。二人とも少しも目を逸らさない。
「確かに、二週間前までは私たちは付き合っていませんでいした。ですが、彼女のお見合いの話を聞いて、私が居ても経ってもいられなくなったのです。私は今四十三歳で、美弥子さんとは一回り以上も違いますし、実のところ離婚歴もあります。」
父と母が二人そろって「四十三!離婚歴!」と仰天している。
「歳の差と自分の経歴から、私は美弥子さんへの気持ちにずっと蓋をしてきました。彼女とは良い上司と部下の関係のままで満足だと思っていたのです。ですが、今回のお見合いの話を彼女から聞いて、気持ちを抑えることができなくなったのです。彼女を守るのは自分でありたい、美弥子さんが他の男性のものになるなんて耐えられない、と思いました。」
隣で黙って聞いているだけで顔が熱くなってくる。
でも心の中はもっと熱かった。
彼がそんな風に私のことを思っていてくれるなんて。
雄一郎さんへの気持ちを両親に分かってほしい。
熱い気持ちが言葉となって溢れ出た。
「お父さん、お母さん。私もきっかけは今回のお見合いの話だったけど、彼のことをずっと好きだったことにやっと気付いたの。彼のことをこれからずっと支えて行きたいし、これからの人生を彼の隣で歩んでいきたいの。確かに彼は前の奥様と離婚しているけど、夫婦で不義理があったわけじゃないし、彼は離婚してからもう十年ずっと一人なの。私は未熟者だから雄一郎さんに迷惑ばかりかけているけど、彼はいつもそんな私を包み込んで大事にしてくれる。だから、お願い。」
最後は二人同時に頭を下げて言った。
「私たちの結婚を認めてください。」
父は雄一郎の目をしっかり見ながら聞き返した。二人とも少しも目を逸らさない。
「確かに、二週間前までは私たちは付き合っていませんでいした。ですが、彼女のお見合いの話を聞いて、私が居ても経ってもいられなくなったのです。私は今四十三歳で、美弥子さんとは一回り以上も違いますし、実のところ離婚歴もあります。」
父と母が二人そろって「四十三!離婚歴!」と仰天している。
「歳の差と自分の経歴から、私は美弥子さんへの気持ちにずっと蓋をしてきました。彼女とは良い上司と部下の関係のままで満足だと思っていたのです。ですが、今回のお見合いの話を彼女から聞いて、気持ちを抑えることができなくなったのです。彼女を守るのは自分でありたい、美弥子さんが他の男性のものになるなんて耐えられない、と思いました。」
隣で黙って聞いているだけで顔が熱くなってくる。
でも心の中はもっと熱かった。
彼がそんな風に私のことを思っていてくれるなんて。
雄一郎さんへの気持ちを両親に分かってほしい。
熱い気持ちが言葉となって溢れ出た。
「お父さん、お母さん。私もきっかけは今回のお見合いの話だったけど、彼のことをずっと好きだったことにやっと気付いたの。彼のことをこれからずっと支えて行きたいし、これからの人生を彼の隣で歩んでいきたいの。確かに彼は前の奥様と離婚しているけど、夫婦で不義理があったわけじゃないし、彼は離婚してからもう十年ずっと一人なの。私は未熟者だから雄一郎さんに迷惑ばかりかけているけど、彼はいつもそんな私を包み込んで大事にしてくれる。だから、お願い。」
最後は二人同時に頭を下げて言った。
「私たちの結婚を認めてください。」