脱出可能枠は一つだけ
あー、おもしろーい!

「はいはい、ここでストップ!」

棗がストップをかけて、口喧嘩(?)は落ち着いた

ふう、楽しい!

「いやぁ、マジで生きてんだな!」

「どーも!」

「ひどくね?こいつ変なゲーム持ってきやがって!」

「もー、それだよ!ま、あたし達も自分から参加してるから、智也のこと責められないけどねー」

「うん、その通りだね」

あたしたちの様子に、二人は意外そうな顔をした

ん・・・・・?どうなされた?

「・・・・・・こいつ、今まであってきたヤツらに、言われたんだよ。『サイテーだ』ってな・・・・・・」

そ、そっか

こんな死のゲームをもってきた張本人

かなり、責められたのかもしれない

「別に、そんなこと思ってないわよ。ねぇ?」

美月があたしと聖歌に同意を求めてきた

「もっちろん」

「そうだよ、智也くん」

これは、本心だ

このゲームの参加者を、誰ひとりとして責めることはできない

どのみち、あたしたちは結果的に参加した。現実は変わらない

今、誰を責めても、この現状は変わらないのだから

なら、責めるよりも

一緒に、楽しんだ方がいいでしょ?一生の思い出になるよ?

ふふふ♪

「にしても、あの二人が一緒にいるとは思わなかったな」

「あの二人?」

智也と棗が教室から出てきながらつぶやく

あの二人・・・・・・って、誰?

「ん?ああ、湖山と佐倉だよ」

「愛佳と檸檬?」

「そ。あいつら、それぞれ裏切られた・・・・・・2人だろ?」

あ、そっか。そーいえば、そうだよね
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