脱出可能枠は一つだけ
元々、そのゲーム興味あったし!

「よーし。全員参加で・・・・・・」

「や、やらない!」

全員参加が決定したかと思った時、華ちゃんがさけんだ

一斉に華ちゃんに視線が集まる

「へ?どうしたんだ、前畑」

キョトンとした顔で智也が聞き返した

「そのゲーム、私、参加したくない・・・・・・」

絞り出すような、かすれた声だった

華ちゃんは、普段大声を出さないから、クラスメイトはビックリしている

それに加えて、発言をするなんて・・・・・・っ

「で、でもよぉ。これ、クラス全員参加なんだよなぁ」

「いいじゃない、前畑さん。これ、クラス全員参加なのよ?これだけ大勢の人が参加したがってるのに、あなた1人の都合で変えるわけにはいかないわ」

クラスの女王様的存在の、愛佳が言う

確かに、愛佳が言うことも一理ある

でも、華ちゃんにも何か参加出来ない理由があるんだし・・・・・・

なんて思っているうちに、愛佳はかなーり華ちゃんに言いよったらしい

結局、華ちゃんは渋々承諾した

「よっし。じゃあ、今日の0時までに集合な」

最後に智也がまとめて、この話は終了した



















これが、あたし達が皆で笑っていられる、最後の刻であることも知らずに












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