脱出可能枠は一つだけ
起点
「このゲームを始めたのは・・・・・・私の親友なの」

「華ちゃんの、親友?」

体育館のステージに腰を下ろし、話し始める華ちゃん

「そう。その親友は、もうこの世にいないよ」

「そっか・・・・・・でも、その親友さんはどうして・・・・・・?」

「それはね・・・・・・私を除くクラスメイト全員から、いじめを受けてたの」

「え・・・・・・・・・・・」

華ちゃんを除く全員からイジメを受けてた?

それって・・・・・・凄くキツイはず

「それで、復讐をするためにこのゲームを始めたの」

「で、でも、それじゃあ鬼はどうやって・・・・・・?」

「数年前に、親友はこのゲームを始めたの・・・・・・それと同時期に、もう一つ事件があったのを、覚えてる?」

数年前の事件?その時に、親友さんは始めたの?

あれ・・・・・・そういえば、美月がなんか言ってたな・・・・・・ん?

「もしかして、唯一生き残ったの女の子って」

「そう、私だよ・・・・・・」

顔を俯かせて、はあと息をつく

「そして、その同時期に並行してあった事件・・・・・・それはね、幼稚園生が誘拐されたの」

「幼稚園生が、誘拐?」

そんな、こと・・・・・・

「私が通っていた学校の、近くの幼稚園生約30人が誘拐されて、行方不明になったの。その犯人が・・・・・・あたしの親友の真帆(まほ)だよ」

「でも、その・・・・・・真帆さんだけじゃ30人も誘拐できないんじゃ・・・・・・?」
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