脱出可能枠は一つだけ
「もちろん、そうなんだ。協力したのは・・・・・・真帆のお兄さんなの」

「真帆さんの、お兄さん?」

「そう。真帆を溺愛してた二人のお兄さん・・・・・・」

つまり、シスコン(?)だった真帆さんのお兄さんたちがいじめられているのを知ってしまって、協力した・・・・・・ってこと?

「そう、その通りだよ。そしてね・・・・・・カミサマとペアになった人は次のカミサマになるように、仕向けたの」

「次のカミサマ?!」

次?次があるの?

嘘でしょ?

「次のカミサマ・・・・・・つまり、結月ちゃんがカミサマの時の鬼は、美月ちゃんをはじめとする皐月中学二年A組の生徒たちなんだ・・・・・・」

耳を疑った

次のカミサマがあたしで、その時の鬼は皆なんて・・・・・・

「これはね、幼稚園生の呪いなの」

「幼稚園生の呪い?」

「罪もない自分たちを、無理矢理束縛して、使った挙句ひどい扱いをされた・・・・・・怒るのも当然だよね。だから、呪いで体を弱体化させて、幼稚園生に戻したの」

「それじゃあ・・・・・・・」

今までの鬼は、華ちゃんの昔のクラスメイトで、元々小学五年生だった・・・・・・ってこと?

だったら、"終わらせて"の"終"の字も納得がいく

だって、弱体化させたのは体だけでしょ?

脳は幼稚園生に戻らなかった・・・・・・つまり、今まで習ってきたことは全て頭に入ってるってこと

だから、鬼自体は小学五年生と変わらないんだ
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