脱出可能枠は一つだけ
「嘘じゃないよ・・・・・・カミサマは、次のカミサマへの引き継ぎが終わったら、この世から消えちゃうの」
とても今から消えるとは思えないような、明るい声だった
ねぇ、待ってよ
一人にしないで・・・・・・?
「結月ちゃんが転校した学校のクラスで・・・・・・カミサマ鬼ごっこがまた始まるの。その時に、またパートナーを決めて、結月ちゃんとペアになった人が、次のカミサマ」
だから、ちゃんとその子に引き継ぎしてね?と、華ちゃんは続けた
「でも・・・・・・本当は終わらせて欲しいんだ。だって、こんなゲームは狂ってるから。それでも、幼稚園生の呪いは解けないまま・・・・・・続いていくんだろうね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ああ、そうか
だから、あの子達はあたしに伝えたんだ
"終わらせて"って・・・・・・
でも
「絶対に、あたしが止めるから・・・・・・」
その言葉に、驚いたように目を見開く華ちゃん
華ちゃんは、どうやって止めるのか、どうやって救うのかを聞かず
ただ、優しく頷いただけだった
「それじゃあね、結月ちゃん」
「え?」
「言ったでしょ?私はもう消えちゃう・・・・・・これも、幼稚園生の呪いだよ?鬼として、次のゲームに参加することも無い・・・・・・これでお別れ」
「ちょっ・・・・・・と待ってよ」
「ううん、待てない。私は消えちゃう。だから──────」
そういって、あたしの前にしゃがみ込む華ちゃん
「──────頑張って」
それだけ残し、彼女は
ソーダの泡のように、体を溶かしながら
突然、消えてしまった・・・・・・
「え?は、華ちゃん・・・・・・?」
一人で、呟くように問いかけるが、返事はない
体育館の明かりだけが、そこに灯っていた
「いやだ・・・・・・行かないで」
行かないで・・・・・・あたしを
置いていかないでよ
そうして
あたしたちのゲームは、幕を閉じたのでした
とても今から消えるとは思えないような、明るい声だった
ねぇ、待ってよ
一人にしないで・・・・・・?
「結月ちゃんが転校した学校のクラスで・・・・・・カミサマ鬼ごっこがまた始まるの。その時に、またパートナーを決めて、結月ちゃんとペアになった人が、次のカミサマ」
だから、ちゃんとその子に引き継ぎしてね?と、華ちゃんは続けた
「でも・・・・・・本当は終わらせて欲しいんだ。だって、こんなゲームは狂ってるから。それでも、幼稚園生の呪いは解けないまま・・・・・・続いていくんだろうね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ああ、そうか
だから、あの子達はあたしに伝えたんだ
"終わらせて"って・・・・・・
でも
「絶対に、あたしが止めるから・・・・・・」
その言葉に、驚いたように目を見開く華ちゃん
華ちゃんは、どうやって止めるのか、どうやって救うのかを聞かず
ただ、優しく頷いただけだった
「それじゃあね、結月ちゃん」
「え?」
「言ったでしょ?私はもう消えちゃう・・・・・・これも、幼稚園生の呪いだよ?鬼として、次のゲームに参加することも無い・・・・・・これでお別れ」
「ちょっ・・・・・・と待ってよ」
「ううん、待てない。私は消えちゃう。だから──────」
そういって、あたしの前にしゃがみ込む華ちゃん
「──────頑張って」
それだけ残し、彼女は
ソーダの泡のように、体を溶かしながら
突然、消えてしまった・・・・・・
「え?は、華ちゃん・・・・・・?」
一人で、呟くように問いかけるが、返事はない
体育館の明かりだけが、そこに灯っていた
「いやだ・・・・・・行かないで」
行かないで・・・・・・あたしを
置いていかないでよ
そうして
あたしたちのゲームは、幕を閉じたのでした