Home * Love 〜始まりは、キス〜






土曜、日曜のピザ屋はかなり混むから大変。

今日もいつものように、
時間に追われながら
電話応対をし、ピザを作ったりして―――

あっという間に、夜。



*****


私達はバイトも終わり、
休憩室でひと息つく。


「今日は混んだね〜」

そう言いながら、愛梨は椅子に座り、ペットボトルのお茶を一気に飲む。



「………うん。」

今日は、お隣さんの事ばかり考えちゃって、バイトに集中出来なかったかも。

そんな事を思っていた時。


何かを思い出したように
目を大きくして、口を両手で覆う愛梨。

「あ!早く家に帰りたいって思ってるでしょ!?
お隣さんの事、気になるもんね!?」

そう言って立ち上がり、
突っ立ている私の背中を
ポンッと押して、
更衣室に入るよう促し…

カーテンをシャッと勢いよく閉めた。



「え!?そんな事思ってない…って。」


「嘘ばっかり。だって、今日の鈴…ずっと上の空だったし?」




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