Home * Love 〜始まりは、キス〜







小さな花火セットは、
あっという間になくなってしまい

なんだか寂しい。


「短かったな…」

梅田さんは
そう言いながら軽く笑い、

やり終えた花火が入っているバケツを持つ。




「もっと花火したかったよ〜」

「ね〜」

2人の声が夜の静かな住宅街に響いて。




「ほら、静かに。
そんな事言わないの。また今度しよ?」


「そうだな、また今度、花火しよう。

大きな花火セットにするからな?
2人とも先に部屋戻ってな…」

トン…と多実ちゃんの背中を押す梅田さん。



「多実、行こ。」

「うん、貴也センセおやすみなさい。」



「うん。おやすみ。」


━━━こうして

2人は仲良く手を繋ぎながら

部屋へと戻っていった。



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