Home * Love 〜始まりは、キス〜
私はその何かを間違って踏みつけてしまいました。
「すっすみません!」
すぐに踏みつけてしまったモノの欠片を集める。
「お前…コレ…どうしてくれんの?」
梅田さんの低い声でそう言うと、
その欠片を私の目の前に持ち、見せる。
「へ?」
ってゆうか、この人…
本当に梅田さんですか?
朝の紳士的で、優しくて━━━
そんな梅田さんではなかった。
「コレ。世界でたった1枚しかないメモリーカードなんだよね?…どうしてくれんの?」
どうしてくれんの?
って言われても………
壊れちゃったんだし………
「すみません………」
私は下を向いたまま、謝った。
「君、ヒドイね。
人の大事な物を壊しといて、謝ったぐらいじゃ許されないよ?
彼女のメッセージが録音されている世界でたった1つのメモリーカードなんだから。」
そう言って、私の顔を覗きこむ。
彼女?
世界でたった1枚のメモリーカード?
意味が分からないんですけど?
それより!
顔近すぎですから!
「すみません…離れてく…んっ!?ん〜〜〜!」
突然の出来事に
私の頭は…真っ白になった。