Home * Love 〜始まりは、キス〜
今、私に出来る事はね。
「早く!今すぐ彼女の所に行って下さい!」
―――梅田さんの背中を押す事。
私はリビングにの隅にあった
梅田さんの旅行鞄を
ドンッ………
梅田さんに押し付けた。
「鈴!貴也センセをいじめないで!」
「うるさいの!多実ちゃんはだまっててよ!」
思わず大きな声が出てしまう私。
2人はビクッと驚き、
バタバタ部屋を後にした。
「お前、バカか?イギリスだぞ?
今からなんて
行けるわけねぇだろ…
だいたい金も―――…」
と、言葉に詰まりながら
髪を掻き上げ険しい表情。
「金?それでも彼女の事、愛してるんですか?
そんな事言ってると
本当に彼女のキモチ離れちゃいますよ……?
好きなんでしょ?愛してるんでしょ?
だったら―――全財産叩いもいいから
彼女に会いに行って下さい……」