Home * Love 〜始まりは、キス〜
━━━ 貴也 目線 ━━━
━━━飛行機の中。
窓越しに見える青空と、
白く、薄く伸びている雲。
そんな景色をボーッと見つめながら、
今までの想い出を蘇らせていた。
あれから、もぅ…5年、か・・・
由夏との出会いは、5年前の高校3年の春。
新しいクラスで隣の席だった彼女。
第一印象は、綺麗。
本当にそれしか言えなかった。
艶やかな黒のストレートロングの髪。
スラっとした体型。
振る舞いも他の女子よりも
かなり大人びていて。
どうしても、目がいってしまう。
だけど、性格は・・・
見た目とは正反対。
ちょっと、あたまをつついてみると…
バンッ………!
『貴也!なっ…何するのよ!』
両手で机を叩きながら高い声を出す。
意外とサバサバした面もあるらしい。
『由夏、おもしれぇ。』
ギャップが。
『は?!意味分かんないから!
もうっ…!嫌い!』
こんな光景を見て、
クラスの全員が笑っていて。
そして、俺達は犬猿の仲になったのだが━━━
後の話をによれば、
俺と由夏はこの時から…
お互いを意識してたらしい。