Home * Love 〜始まりは、キス〜
急に大人しくなった彼女。
俺は、振り返った彼女を
引き寄せ、抱き締めたから
何も言えなくなってしまったよう。
『うそ………』
『嘘じゃねぇって。
好きだからに決まってんだろ。』
俺は大きなため息をついて
由夏から離れた。
『……私、彼氏いるのに―――』
そう言って、顔を覆う由夏。
『知ってる。だから、
今言ってスッキリしたよ。これで諦めがつきそうだ。
悪い、もうこんな事しないから。』
俺は、自分の席に行き、忘れモノの
制服を手に取った。
『どうして諦めちゃうのよ。』