Home * Love 〜始まりは、キス〜
***** 由夏 目線 *****
カーテンの隙間から、太陽の光が溢れる。
目を覚ますと、
目の前には貴也さんの顔。
相変わらず、綺麗な顔立ち。
本当に貴也さんが…来てくれた…
私の目からは
涙が零れる━━━━…
いつもそう。
あなたはいつも。
あと一歩遅いのよ。
どうして…もう少し早く
来てくれなかったの?
どうして
私を繋ぎとめておかないの。
いつの日か、
私…言ったよね?
『本当に好きなら、奪ってでもいいから…手に入れてやるって。そう、思わないの?』
って。
私、ずっと待ってたのに。
貴也さん、早く私の心の全てを奪って━━━
何がなんでも━━━
ただ、涙が溢れ続けた。
*** 由夏 目線 終 ***