Home * Love 〜始まりは、キス〜
ガチャ………
梅田さんが
ゆっくりドアを開ける。
「貴也センセ………はい。」
多実ちゃんは、そう言いながら
マグカップを梅田さんに渡す。
洗面所に広がる甘い香り━━━
どうやら、
ホットミルクのよう。
「あ…ありがとうな?」
梅田さんは、多実ちゃんの頭を撫でた。
「温めたのは俺なんだからな!」
と、怒った口調のたろちゃん。
腕を組み、仁王立ちしている…
「たろうも…ありがとう。」
梅田の言葉にたろちゃんは
ようやく笑顔になった。
「たろ、多実ちゃん………」
私の目頭はほんの少し熱くなり。
2人に駆け寄り、
ぎゅぅぅぅっ…と抱きしめた。
「「鈴…暑いよっ!」」
「ごめんね、つい……
リビングに行って、みんなでミルク飲もう?
2人のホットミルク私が作るよ。」